「もしもしぃ」
「何かご用でございマスカット?」
「くだらねぇシャレはいいから。
明日、いつもより早く行かない?」
「いいね。始業式ってなんか早めに行きたくなるよね」
「そうそう!!何なのかは知らんけど急ぎたくなる心理」
「しょーもない心理だな」
「お前が言いだしっぺ!!!」
―― 長かった夏休みも終わり、いよいよ第 2 学期の始業式。
―― 「何なのかは知らんけど急ぎたくなる心理」により、
―― 2 人は早めに学校へ向け歩き出した。
「宿題終わった?」
「来ると思ったよ、その質問。
『全国・夏休み明けに友達から聞かれる質問ランキング(2006・文部科学省調べ)』
で堂々の第 1 位を獲得するだけあるな」
「そんなランキングあんの!!?
しかも文部科学省かよ!!」
「ちなみに第 2 位は『髪切った?』だ」
「どっかで聞いたことあるぞ!!」
「第 3 位は残念ながら『日焼けしたね』だ」
「何が残念なんだよ!!!」
「それ以降は忘れた」
「ちょっと聞きたかった!!!」
「で、宿題終わったの?」
「特定の教科を除いてはね」
「それは?」
「国語と」
「うん」
「数学と」
「うん」
「社会と」
「うん」
「理科と」
「うん」
「英語」
「全部じゃねぇか!!!!!」
「ウソだよ、たぶん 3 教科だよ」
「自信がない上にまだ多い!!!」
「えーっと、国語と」
「うん」
「社会と」
「うん」
「理科」
「へぇ」
「あ、忘れてた。国語」
「それさっき言ったから!!」
「ということで 3 教科だったわ」
「結構危ないじゃんよ」
「大丈夫、どれも 1 ページずつ残ってるだけだから」
「そこまでやっといて残すなよ!!!!」
「だってー、一度は『夏休みの宿題の居残り』やってみたいから」
「どんな目的なんだよ!!」
「興味本位」
「興味本位で 3 ページ残すな!!!」
―― 走行......そうこうしているうちに学校が見えてくる。
「興味本位でいいじゃん」
「俺はそういうのきちんとしとくよ」
「お前『3 ページの恐怖』知らないの?」
「知らないよ、何?」
「宿題 3 ページだけ残してきて、先生に
『これしか残してこないんだったら全部やってこい』
って叱られた話」
「お前興味本位で叱られにいく気!?」
〜執筆後記〜
最後ちょっと弱かったかもしれませんね。
『』を多用する方と、『よ』を多用する方とで、偏って組まれています。
ページの先頭へ戻る
Two Students へ戻る
トップ ページへ戻る