18. 体育大会 - 応援練習 -

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―― 始業式終わってすぐに体育大会の練習だねぇ。
「もう大変よもう」
―― 暑いんでしょ。
「そう。お前はいいだろうけどさ」
―― そう、毎日南極にいるような気分。
「それもやだね」

―― 体育大会。一年にたった一度のとっても大事な行事。
「ほとんどの行事がそうでしょ」
―― 3 年生が各クラスごとに 1, 2 年生を率いて争うんだっけね。
「ご名答ー。俺ら二人は赤組だよ」
―― 今日から応援練習だろ。頑張れよ。
「はいはい。行ってきますよ」

―― 組頭が声を出している。
組頭「はい集合ォォ〜」
「ねぇ」
「ん?」
「案外普通な組頭だね」
「だね。もっとさ、
 『気合入れて行くぞォォォァァァ〜〜〜!』みたいな感じだと思った」
組頭「気合入れて行くぞォォォァァァァ〜〜〜!」
「ウソだろオイ!急に気合入れてんじゃねーよ!!」
組頭「じゃ自己紹介!!俺は元気な赤組の組頭です!」
「はぁ。組頭はこんなで、団長はどんな感じで?」
団長「......」
「あれ、妙に物静かな団長」
団長「はじめまして、妙に物静かな団長です」
「パクりやがった!!!
 自己紹介の言葉思いつかなかったんかい!!」
組頭「何はともあれ、応援始めんぞ!!」

組頭「じゃー声出してよ!!最初はコレ!
   フレーィ! フレーィ!! 白組ィ!!!」
「組間違えたァーーーーー!」
組頭「ち、違、違う、違うゥ!
   最初に敵の組に応援するんだァ!」
「バレバレな抵抗すんな!!」

「団長ー、あんなんでいいの?」
団長「僕のことは妙に物静かな団長って呼んでください」
「それいつまでも引きずってんなって!」
妙に物静かな団長「あの人にもあの人なりの考えがわずかにあるんです」
「わずかどころか全身から感じんぞ!!!」
妙に物静かな団長「当然、僕も僕なりの考えを持ってます」
「聞かして」
妙に物静かな団長「...」
「そこで物静かになんなァァ!!」

〜執筆後記〜
自分の学校の体育大会が終わったので、タイムリーなお話ということで。
いくらか続きますね。

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