―― ボケが話す放送を聴いていたツッコミ。
―― 一度は「おいおい...」とだらけていたが、
―― 今、何も喋らずに何かを考えている。
「........................」
―― で、どうするのさ?
「......分かった。戦おう」
―― やる気か。
「ああ。思い出したよ...この懐かしい感覚を」
―― おい、ツッコミらしからぬ発言だぞ。
「アイツが始めたことだ...やるしかない」
―― 無視ですか。
「いつかやっていたな、こんなこと。
思えば何十年も前だったかもしれない」
―― お前十五だろ。
「あのときのこと、何もかも思い出した」
―― ものすごい記憶力の持ち主だな。
「行くぜ。我が相棒の待つ戦場へ」
―― お前それでもツッコミか!!
―― 相棒が持ちかけたこの戦い。負けるわけにはいかないと走り出すツッコミ。
「まだアイツが放送してからそんなに時間は経っていない。
そして放送室は二階にある。ということは...」
―― アイツは二階に?
「んなわけねぇだろぉがぁ!!
放送室のすぐ近くに階段だってあるんだぞ!!」
―― あ、ごめんなさい。
「アイツのことだ、おそらく俺から離れようと上の階へ行っているはず...
アイツにダメージを与えるには...」
―― 上の階へ行くと?
「わざわざ上へ行くやつがあるかぁ!!
アイツの思う壺だろぉがぁ!!」
―― あ、ごめんなさい。
「ここはまず別な方向からアイツの動きを見ることだ」
―― なるほど〜。
「俺は今、放送室とは離れた階段へ向かっている。
その近くにはボールの置いてある教室もある。好都合だ」
―― 階段の前へ到着。
「よし。ここからの作戦は...」
(シュバッ!!ヒュッ!!ボンッ!!シュバッ!!)
―― ............え?
「......何だと?」
―― ど、どうしたの?
「...アイツめ、俺の動きを読んだ上で
俺が階段の前に着いたのを見計らって階段の上からボールをヒットさせ、
一瞬にして去りやがった...」
―― ウソ...。
「ふ...やるじゃねぇか。この俺に先制攻撃を食らわせるとは。
さすがは俺の長年の相棒だ。裏をかかれた」
―― アイツの思う壺になっちゃったね。
「それは言うなぁぁ!!」
〜執筆後記〜
前半で淡々とした流れが出来ていてよかったんじゃないかと思いました。
今までのお話とは違った雰囲気であることは見て取れるはずです。
ちなみに、現時点ではどちらが戦いを制するかは決めていません(笑
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